ドライブレコーダーを選ぶ際に、コムテックの2カメラモデルで迷っている方は多いのではないでしょうか。特に「HDR701」と「HDR801」は、どちらも人気の高いモデルですが、価格差もあってどちらを選べばいいか悩みますよね。
HDR801は2022年に発売されたコムテックの最上位モデルで、Recolizeという独自技術を搭載した画質自慢の一台。一方、HDR701は2024年に登場したアッパーミドルクラスで、コンパクトさとコスパの良さが売りです。
今回は実機レビューの結果をもとに、この2台を徹底的に比較してみます。画質、操作性、価格、どこを重視するかで選択は変わってくるので、あなたにぴったりの一台を見つけるお手伝いをしますね。
結論:予算に余裕があり夜間運転が多いならHDR801、コンパクトさと価格重視ならHDR701
項目 | HDR701 | HDR801 |
---|---|---|
録画解像度 | 1920×1080 | 1920×1080 |
フレームレート | 28.1fps | 27.5fps |
録画視野角 | 水平115° | 水平130°台 |
HDR補正 | 標準的なHDR処理 | Recolize技術搭載 |
起動時間 | 約14秒 | – |
価格 | 約16,800円 | HDR701より高価 |
項目 | HDR701 | HDR801 |
---|---|---|
昼間撮影 | 良好 | 良好(より広角) |
夜間撮影 | 標準的 | 明るくクリア |
ナンバー読取 | 基本的に可能 | 夜間も有利 |
本体サイズ | コンパクト | 標準 |
操作性 | 操作困難 | 使いやすい |
証拠能力 | 基本的 | 高い |
HDR701がオススメの人・HDR801がおすすめな人
HDR701がおすすめの人
予算を抑えたい(約16,800円)
昼間メインで運転
とにかく目立たないものが欲しい
基本的な録画機能で十分
HDR801がおすすめの人
夜間・長距離運転が多い
操作性を重視
広角撮影が必要
証拠能力を重視
年配の方でも使いやすいものが良い
主な違いのポイント
ポイント | 詳細 |
---|---|
決定的な差 | 夜間撮影能力(Recolize技術の有無) |
視野角の差 | 115° vs 130°台(事故証拠の範囲に影響) |
操作性 | HDR701は小さいボタンで操作困難、HDR801は使いやすい |
コストパフォーマンス | 価格差に見合う機能差あり |
設置性 | HDR701はコンパクトで隠しやすい |
基本スペック比較
まずは両モデルの基本的なスペックを確認してみましょう。
項目 | HDR701 | HDR801 |
---|---|---|
発売時期 | 2024年2月 | 2022年10月 |
録画解像度 | 前後1920×1080/28fps | 前後1920×1080/28fps |
視野角 | 前後水平115° | 前後水平130°台 |
特殊技術 | HDR補正 | Recolize補正技術 |
本体サイズ | コンパクト | 標準 |
価格帯 | ¥16,800前後 | 上位価格帯 |
LED信号対応 | ○ | ○ |
GPS内蔵 | ○ | ○ |
駐車監視 | ○ | ○ |
パッと見ると、解像度や基本機能は同じように見えますが、実際に使ってみると結構違いがあるんです。特に注目したいのが視野角と特殊技術の部分ですね。
画質性能の徹底比較
録画視野角の違い
まず大きな違いが録画視野角です。HDR801は水平130°台の超広角を実現していて、これは現行のドライブレコーダーとしてはかなり広い部類に入ります。一方、HDR701は水平115°で、これは一般的なドライブレコーダーのスタンダードな視野角です。
この差がどの程度影響するかというと、例えば交差点での撮影で、HDR801の方がより多くの情報を記録できます。歩行者や自転車の飛び出し、側面からの車両なども、より早い段階から映像に収めることができるんです。
ただし、HDR701の115°も決して狭いわけではありません。日常的な使用であれば十分な視野角は確保できていますし、逆に広すぎて映像が歪むということもありません。
夜間性能・画質補正
ここが両モデルの最も大きな違いです。HDR801に搭載されているRecolize技術は、マクセルが開発した独自の補正ソフトウェアで、これによって夜間の明るさが飛び抜けて良くなっています。
実際の比較テストでは、素の動画の状態でHDR801の方が圧倒的に明るく、暗い場所でもナンバープレートがくっきりと読み取れる性能を発揮しています。これは事故の際の証拠能力を考えると、かなり重要なポイントですね。
一方、HDR701も強力なHDR補正が効いていて、白飛びや黒潰れはよく抑えられています。ただし、素の動画ではHDR801には及びません。
興味深いのは、PCのVLCプレイヤーで明度補正をかけて再生すると、HDR701もHDR801とほぼ同等の明るさになることです。つまり、情報自体は記録されているんですが、ドライブレコーダー内部での処理に差があるということですね。
逆光補正・ナンバー認識
逆光に対する補正能力は、どちらも強力なHDR補正が効いているので、かなり良好です。特に夜間のヘッドライトが反射したナンバープレートの読み取り精度は、両モデルとも非常に高いレベルを実現しています。
ただし、全体的な画質の安定性という点では、やはりHDR801の方が一枚上手という印象です。
操作性・使い勝手の比較
本体デザインとサイズ
HDR701の最大の特徴は、そのコンパクトさです。従来のコムテックモデルよりもかなり軽量化されていて、ミラー裏に簡単に隠すことができます。見た目もスッキリしていて、車内の雰囲気を損ないません。
一方で、コンパクト化の代償として、ディスプレイとボタンが小さくなってしまいました。これが操作性に大きく影響しています。
操作性の実際
正直なところ、HDR701の操作性はあまり良くありません。液晶サイズが小さくて下から覗き込まないと見えないし、ボタンも小さくて押しにくいんです。さらに、同じコムテックの他の機種と比べてボタン数が少ないため、長押し操作が必要な場面が多く、これが結構ストレスになります。
実際のテストでは、メニューボタンの長押し操作が不安定で、「長押し→離す」という操作をしないとメニューに入らないという問題もありました。
HDR801の方は、標準的なサイズのディスプレイとボタンで、操作性は格段に良いです。
起動時間
HDR701の起動時間は約14秒で、2カメラドライブレコーダーとしては遅めです。HDR801と比較しても、こちらの方が素早く録画を開始できます。
頻繁にエンジンを止めるような使い方をする人には、この差は結構気になるポイントかもしれません。
機能面の詳細比較
安全運転支援機能
両モデルとも、コムテック定番の7つの安全運転支援機能が搭載されています:
先行車接近継続お知らせ
先行車接近お知らせ
先行車発進お知らせ
車線逸脱お知らせ
ドライブサポート警報
車速アラーム
この点では両モデルに差はありません。ただし、実用性については個人差があるので、過度な期待は禁物です。
駐車監視機能
駐車監視機能も両モデルで基本的には同じです。衝撃録画、常時録画+衝撃録画、タイムラプスの3つのモードが選択できます。
ただし、どちらも駐車監視を使うには専用の3芯常時電源ケーブル(HDROP-14)が必要です。付属のシガープラグケーブルでは駐車監視モードが起動しないので、注意が必要ですね。
その他の機能
GPS内蔵、LED信号対応、フォーマット不要機能など、基本的な機能は両モデルとも同じです。microSDカードも32GBが付属していて、最大128GBまで対応しています。
価格対性能の分析
コストパフォーマンス
HDR701は約16,800円という価格設定で、コムテックの2カメラドライブレコーダーとしてはリーズナブルな部類に入ります。一方、HDR801は上位価格帯で、価格差は結構あります。
この価格差に見合う性能差があるかというと、これは使う人によって判断が分かれるところです。(2025年9月8日現在)
どちらを選ぶべきか
夜間の走行が多い
より広い視野角で撮影したい
操作性を重視したい
予算に余裕がある
コンパクトさを重視
基本的な2カメラ機能があれば十分
PCでの動画再生が可能
ミラー裏にスッキリ設置したい
競合他社製品との比較
HDR701と似たようなスペックの製品として、コムテックの「ZDR017」があります。価格帯や基本性能が近いので、こちらとの比較も検討する価値があるでしょう。
ただし、HDR701の特徴であるコンパクトさは、他社製品と比較してもなかなか魅力的なポイントです。
実機テスト結果のまとめ
画質の総評
- 素の動画:HDR801の圧勝
- VLC再生時:ほぼ同等のレベル
- 視野角:HDR801の方が広くて有利
- ナンバー認識:両モデルとも良好
使い勝手の総評
- 操作性:HDR801の方が圧倒的に良い
- 設置性:HDR701の方がコンパクトで有利
- 視認性:HDR801の方が見やすい
- 起動速度:HDR801の方が速い
実際のノイズ影響テスト
地デジやラジオへのノイズ影響についても、どちらのモデルも特に問題は確認されていません。ただし、車種やカーナビの種類、アンテナの位置によって状況は変わる可能性があるので、この点は参考程度に考えてください。
取り付けについて
両モデルとも、リアカメラケーブルは9mの長さがあるので、ミニバンなどの大型車でも問題なく取り付けできます。取り付け方法も基本的には同じで、一般的な2カメラドライブレコーダーの取り付け手順に従えば大丈夫です。
ただし、HDR701の方がコンパクトなので、設置場所の選択肢は広がります。
まとめ・購入アドバイス
結論
実機テストの結果から言えることは、基本的にはHDR801の方をおすすめします。
特に夜間性能の差は大きく、ドライブレコーダーとしての基本性能を考えると、HDR801の方が安心です。
ただし、HDR701にも存在意義はあります。コストを抑えたい、コンパクトさを重視したい、という方には良い選択肢です。また、PCでの動画再生が前提なら、画質面での差もある程度は縮まります。
購入前のチェックポイント
- 予算との兼ね合い:価格差をどう評価するか
- 使用環境:夜間走行の頻度はどの程度か
- 操作性の重要度:設定変更をどの程度行うか
- 設置スペース:ミラー裏のスペースはどの程度あるか
最終的なアドバイス
もし予算に余裕があるなら、迷わずHDR801を選ぶことをおすすめします。ドライブレコーダーは「もしもの時」のための保険のようなものですから、より高性能な方を選んでおくに越したことはありません。
一方で、コストを抑えたい場合や、基本的な2カメラ機能があれば十分という場合は、HDR701も悪い選択ではありません。ただし、操作性の悪さは覚悟しておく必要があります。
どちらを選ぶにしても、駐車監視を使いたい場合は専用の電源ケーブル(HDROP-14)も忘れずに購入してくださいね。
最終的には、あなたの使用環境と予算に合わせて選択することが大切です。どちらもコムテックの製品として一定の品質は保証されているので、後悔することはないと思います。
安全運転とともに、あなたにぴったりのドライブレコーダーライフを楽しんでください!